前作からのプレイヤーキャラクター。
トク族というニューギニアに住む民族、または限りなくそれに近い血液を持つが故に、スターダスト製薬に目をつけられスタッフとして雇用、実験体にされてしまう。「第二宿主」と呼ばれる特性のおかげでゾンビ化はしなかったが、目覚めた当初は記憶喪失である。洋館内のファイルや研究報告書などを読んでいく内に、自身がどんな存在であったか、何を考えてきたのか、何をすべきだったのかを思い出していく。

最終的に爆発する研究所から脱出するが、スターダスト製薬にその身を確保されて護送。各種実験の後に第一研究所にて冷凍休眠することになる。

というわけでここから本編スティーブの話。


またしてもスティーブは目覚めたところから始まる。武器なしどころか手術着みたいなシャツ1枚である。アレキサンダーのメモに従ってとりあえず彼との合流を目指すが、アレキサンダーそのものの記憶は失っているらしい。
前作で会社を告発するための資料を集めていたスティーブなら存在は知っていてもおかしくないはずだが、あまり深くは突っ込んでいない。アレキサンダー最大の特徴である義手についても「あ、そうなんだ」というリアクション。

第二宿主は確かに強くて安定した存在かもしれないが、スティーブは割と記憶を忘れがち。
彼の中にはスターダスト製薬への疑問や恨みに似た負の感情もあるのだが(前作スティーブの日記より)、それがどこまでこの段階に残っているかは正直わからない。
ケイに会うと、彼女が「アレキサンダーの用事を片付けていったら思い出せるかもしれない」と言う。前作もそうだが、本人が「第二宿主」だと認識しているのは前作のEDだと思う。その後の冷凍睡眠によって再び記憶が曖昧になっており、かつて自分が洋館研究所にいたことは思い出せたものの、エリスのことを思い出したのはケイと脱出してからである。

アレキサンダーの指示を受けながら探索していくうちに、今回の元凶がアレキサンダーであることがわかる。
(厳密にはアレキサンダーだけではなく、ウィーラーやスターダスト製薬、オウムガイなども関わっているのだが、そもそもの発端はアレキサンダー)
彼は強い口調でアレキサンダーを責める。

さっきは巨大な怪物、今回は毒を吹く植物。お前は一体どれだけひどいことをしたんだ?
おい、知ってる?お前のような馬鹿野郎がいるからこそ、悲劇は次々と起こる。

アレキサンダーのような人間がいるからこういうことが次々と起こる。そしてそれはこの第一研究所が爆発して消えたとしても悲劇は続くだろう。スティーブは記憶を取り戻しつつあり、脱出のためにやむを得ずアレキサンダーに従った。元々スティーブは冷酷な人間ではない。確かに研究に熱中していたときもあったが、アンジェルの一件があってから彼は研究そのものを疑問視するようになり、最終的には会社を告発するための活動を始めた。
けれどそれは洋館研究所ごと消し飛び、スティーブは第二宿主として会社に再び回収される。

アレキサンダーの義手が落ちている植物実験室には毒が満ちているが、入るのを躊躇うスティーブにアレキサンダーは冷酷に言い放つ。

「お前はヨーロッパ-II型の第二宿主なんだ、毒の影響なんて受けない」

残酷な言葉。ガスマスクもなく、もっているのは無線と武器だけ。自分の体は植物を巨大化させて暴走させてしまうような毒にも耐えてしまう。この瞬間にスティーブは何を思ったのだろう。この場で無線を介してアレキサンダーと言い合っても有益なことなどなにもない。彼はアレキサンダーの義手を拾ってケーブルカーに乗り込む。

アレキサンダーのところでも書いたが、このあとアレキサンダーはスティーブを怪物と呼ぶ。
トク族に近い(あるいはそのもの)存在で巻き込まれてしまい第二宿主となってしまったスティーブは肉体的には怪物なのかもしれない。だが、彼の記憶はいずれきちんと頭に定着するだろう。
それに比べるとアレキサンダーは精神的に怪物だ。彼は自分が生き残るチャンスがあるならばなんだってするという。それがヨーロッパ-II型を打つことだとしても。怪物になるとしても。

スティーブがなぜアレキサンダーをそのままにして脱出したのか。
重症すぎてもう駄目だと思ったのか。それともいずれ爆発に巻き込まれ、怪物になったとしても死ぬだろうと思ったのか。それとも、哀れんだのか。わからない。目の前でウイルスを注入しなかったアレキサンダーの意図もわからない。

最後にバッド・エンド。
ヘリで脱出したはいいものの、すぐに正体がバレてヘリの中が騒然とする。銃声が響いてヘリは墜落する。墜落したヘリからは一人の隊員が出てくる。本部からの無線に答えることなく彼は立ち去る。
スティーブは肉体的に怪物だといったが、奇しくもそれがこっちのエンディングでは利になった。

エリスと合流したときに彼は何を思い出すのか。研究者として採用された日、アンジェルと接した日、違法行為の資料を集めたこと、そしてエリスとやりとりしたこと。

トゥルーでは一応彼の体内からウイルスは消えたことになっている。
けれど、ウィーラーがまだ第二宿主を保有しているということを仄めかしている。

気になる。