フェルトンは問う。
自分が自分だとわかるときもある。ジェニファーとセレステの写真を並べても、どちらが娘なのか、判別できる時もある。
しかしそれは父親が許さなかった。父親が亡くなったあともそれは強くフェルトンを縛り付けた。
ジェニファーとしての生を捨て、リチャードとして生きなければならない。
フェルトンは長い間そうしてきた。しかし、セレステという存在が大きくなるにつれて自分自身が何者であったのかを思い出し、葛藤するようになる。セレステに対してジェニファーと呼び、自分を重ね合わせることも多くなった。
どこかで駄目だと思っていた。止めなければならないと思っていた。
それがリチャードとして生きることであり、父親の命令に従うことでもあった。
ローズマリーが目を開けた時、そこは食堂だった。目の前にはメトロノーム。
そしてそのテーブルの正面にいたのは……
ハサミで舌を切り取られている最中のフェルトンと、血まみれのグロリアだった。
で、グロリアはローズマリーのカバンの中を見たらしい。そこで彼女の素性を知り、激しく罵る。
「毒を持って失明させてやりたかった」
ん?あれ。これローズマリーもあの後遺症の影響下にあるってこと?
「お前を愛していた…お前を信じていた…」
以前から面識があった、または同じ生活をしていた?ローズマリーも元々はここの関係者である可能性。
「一度ならず二度も生き残った」
これに対してローズマリーは「ごめんなさい」とただ謝るのみ。
「姉妹の誓いを破った」
うーん、とても親しかったのか。
で、朦朧としているフェルトンに「ローズマリーがジェニファーですよ、あの存在をどうすればいいかもうおわかりですよね?」と唆してグロリア退散。舌を切られたフェルトンは、おぼつかないながらもしっかりとポリタンクに手をかける。
当然逃げないと死ぬ。ガタガタと椅子を揺らして、以前食堂で落としたシャンデリアの破片を使って拘束を解こうともがく。フェルトンはどんどん近づいてくるので、慌てる。しばらくムービーだったので……。
最後にライターを投げつけるQTE。
暗転後、既に火の気は収まった食堂。ローズマリーはフェルトンだったものを見つめる。
もう彼は生きていない。だから、ジェニファーももういない。
側に落ちていたエレベータークランクを手にしてその場を後にする。
向かう場所はもう一つしかない。屋根裏だ。
ということで、先ほど痛い目にあったにも関わらずもう一度エレベーターに乗る。今度は何もないよな、と油断していたらグロリアにつかまれた。そこのQTEで目に何かブッ刺したようなので、これが先ほど入手していたコルチゾールと注射器かな?これでグロリアも無効化されるといいんだが。
屋根裏に着いたらエレベーターは勝手に下がっていった。そして階下のドアからグロリアの声がする。やだーまだ生きてるじゃないですかー!
ここから屋根裏ゲー。ワインセラー並みに苦痛だったエリア。もう投げたかった。
グロリアに眩しい光を当てないとならないのだが、今度はブラインドのスイッチが壊れている。
それを直すためにもう散々屋根裏をうろうろし、迷い、蛾に捕まって死に、投げそうになった…。
ここはグロリアをいかに誘導できるかがキモなんだけど、焦ると投げるアイテム選び間違えるとか、空になってたとか、まあよくあること。
そしてやっと窓のスイッチ入れられるようになった!やった!今度こそ無力化したぞ!
って思うじゃない。
まさか抉り出すなんて思わないじゃない。
心眼使いなんて聞いてないよー!
まあその心眼を解放した状態のグロリアとは対決せず、窓から落とす。
いろいろあってエンディング。
もともとこの作品は3部作らしくて、これは一つ目のお話。だからいろんなものがまだわからない状態。
「やつら」はフェノキシルを如何によくするかということだけに心血を注いでいた。だから、我々農場にいた修道女たちは、神からの恩寵だとかなんとか騙されて、薬の実験台になったのだとグロリアは語る。
庭で血まみれになって仰向けに倒れているグロリアの横に、同じようにローズマリーも寝転がって会話(なんでやねん)。
フェノキシルは、心理的トラウマの障害に苦しむ退役軍人に与えられる抗精神薬として開発された。
たったそれだけの薬。
ワイマンはその薬の研究成果が出ているように見せるため、記憶操作をした。
そんな状態だったから、フェルトンは本当に娘セレステを逃がそうとしていた。しかし、記憶があやふやになってしまう症状ゆえに、セレステは再び戻ってきてしまった。
これはなんとなくなんだけど、ローズマリーはセレステなんじゃないかな。
そうしたら、グロリアと面識があったっぽいことに理由がつく。
グロリアはローズマリーのことを時々シスターという。だから、修道院で一緒に生活してたのかも。
だから姉妹のように感じていたし、辛さもわかっていた。
グロリアはしっかり記憶を持っていたけど、ローズマリーはフェノキシルの影響が強かったこともあって、セレステの頃の記憶を取り戻せていない。だけどちゃんとあなたは存在しているの、と最後にグロリアは白い鍵盤をローズマリーに渡す。
封印されたセレステの部屋のピアノにそれをはめると、ピアノから大きなボストンバッグが出てくる。そこに書いてあるのは「Flemingston Girls Insttitute」(フレミングストン修道院)というタグ。そしてオープニングの、老婦人と若い男性の会話シーンに戻る。そういえば、この老婦人も名前なんて曖昧なものですよとか言っていたっけ。
いずれにせよ、すべての設定が出たわけじゃないので考察するにしても半端すぎ。
あと、撃退アイテムの意味がいまいちわからなかったので、次回があるならもう少しだけ強化してほしい…。クロックタワーのように一定時間は敵が出なくなるとかでもいいので……。かくれんぼ要素は面白いかと思ったけど、フェルトン然り修道女然り、声と足音の座標がおかしい。すぐ側にいるような息遣いや音がするけど、実際いるのは真下の部屋だったり隣の部屋だったり。だから逆に「まだ遠いんだろ」と思って油断しているとバーンと襲われたりもする。
QTEはなくてもいいと思うし、あったとしてもちょっとにしてほしい……。
映像はとても好き。人物の顔とかリアルで、ローズマリーも動きがとても人間らしい。そういうリアリティと、幻覚などの要素、それから医薬品にまつわるエトセトラが好きな人にはオススメしたいゲーム。ただし忍耐力は必要。