スタッフロール後のエンディングシナリオ。
共通のナレーションは省略。

戦乱の嵐は大陸中を容赦なく包み込む。

裏切りに怯え家臣を殺す君主、
飢餓に苦しみ我が子を売る農民達、
まさにこの世の終わりであった。

この戦乱の時代にあって、
教皇軍の存在は非情に特殊であった。

信仰心を背景にした動員力、
魔法具の装備率、計画立案の先見性、
どれもが諸侯の軍勢を大きく引き離していた。

戦乱の時代が幕を開けた当初、
教皇軍に対抗しうる勢力など
この地上に存在しなかった。

そしてその武威は、
天使降臨の奇跡などを経てますます高まっていく。

だが、出師からわずか1年後、
教皇派と反教皇派との対立が軍内部の分裂を招き、
また、光の爆発と時を同じくした
「奇跡の書」の消滅事件を経て、
その武威にかげりが見え始める。

教皇軍が大陸最大の軍隊である事実は
変わらなかったものの、
地方教会と手を結んだ諸国家の反攻もあり、
徐々に戦線を縮小せざるを得なくなっていった。

しかし、光の爆発から1年後、
ある男が教皇軍の要職に就き再び状況は好転する。

男の名はジェオルジウス、
教皇の非嫡出子の1人である。

彼は、内部分裂と軍規の弛み、諸国家の反攻、
補給線の欠陥から伸び悩んでいた教皇軍を建て直し
わずか3ヶ月で15の小国と修道院を支配した。

そして今、ジェオルジウスは
聖都レノスへの帰途にあった。


レノスの北17リーダ、ロクスの町・・・


ディアス
「・・・・・・

「フィリアか・・・

「いよいよ明日レノスに到着だ。
明後日には枢機卿会にて、
教皇より枢機卿に任命される・・・
思ったよりも早くこの日が来たな。

「クレメンテの娘に・・・
いや、カッシズの修道女ティアラに
あの書状を届けてくれたか?

「そうか、すまない・・・

「あの計画を遂行すれば、
貴様も追われる身となろう。
それも、ただのお尋ね者ではない。
後世の全ての歴史家が
我々を『悪』と断定するだろう。

「もう1度聞く・・・
おりてもいいのだぞ。

「結局、この人生で
信頼に値した人間は貴様だけか・・・
だが・・・これでいい。

「フィリア・・・
一緒に死んでくれ。


その2日後、レノスの聖バルカイル大聖堂、
通称「第二聖堂」にて、
教皇グレゴリウス8世と15人の枢機卿、
及びその護衛87人が
2人組の男女によって殺害された。

この忌まわしい事件のニュースは
瞬く間に世界中を駆けめぐり、
1ヶ月後には、
教皇の子息とその恋人の名を知らぬ者は、
この大陸に誰一人としていなくなっていた。

アノイア教会の要人たちの突然の死は
教皇軍の解体を招いた。

教皇軍は様々な小国に吸収され、
以降も教皇軍が再編成されることはなかった。

また、それと同時に
教皇庁の威信と権限も大きく失墜することになる。

彼等による旧体制の崩壊が、
結果的に、その1年後に始まる
カッシアの修道女ティアラ、
ナスティの修道士ルカによる宗教改革の
下地を造ったことは否定出来ない。

彼等は決して英雄ではなかった。
だが彼等は、結果的に最も効率よく未来を描き、
次の時代への礎を築いた。

もっとも、宗教改革の旗手と
宗教史最大の悪人とを結びつけて考える者など
この大陸には数える程しかいなかったのだが・・・


修道女ティアラ
「ありがとうございます・・・
あなたのお父上の死を喜ぶようで
心苦しいのですが、
おふたりのおかげで私達の
修道院も助かりました。

ディアス
「ただの復讐だ。
礼など言われる筋合いはない。

修道女ティアラ
「でも・・・

ディアス
「感謝の言葉を求めるために
わざわざ呼んだのではない。
そのような暇があるなら
少しでもこの世界を変えてみろ。

修道女ティアラ
「世界・・・を・・・?

ディアス
「たとえアノイア教が『新しい世界』の
イメージを人類に植え付けるために
造られたものだとしても、
その秘密を知っている者は
カルスにいた人間のみ。
いまだ人々にとってアノイア教が
心のより所であることには変わりない。
そして、多くの人間が何かに
心の支えを求めているのもまた事実。
だが、いまのアノイア教では
誰も救えない。
教会に従順な羊を大量に育てても
この世界は変わらない。
貴様に言いたいことはただ1つ。
民衆の側に立った
新しいアノイア教を提唱しろ。

修道女ティアラ
「新しいアノイア教・・・?
そんな、私には・・・

ディアス
「神を敵に回したこともあるのだ。
今さら何を怖れる?
それとも、感謝の言葉がなければ
誰も救えないのか?
もちろん、未だ敵は多い。
不幸な死がお前を待っているだろう。
だが、より多くの人間を救いたいと
願うのであれば、
自分でアノイア教会を変えてみろ。
そのための土台は造ったつもりだ。

修道女ティアラ
「それが・・・
真実を知っている者の責任・・・?

ディアス
「我々は耕す者だ。
種をまく者になれ。

オイゲン船長
「おう、もう出航するぞ!

修道女ティアラ
「・・・お気をつけ下さい。

ディアス
「大丈夫だ。
俺にはフィリアがいる。

Fin.