思い切りEDのネタバレ。マルチエンド。

 

その一:職場放棄

怪しい隠し部屋にたどり着いた。扉は頑丈な南京錠が三つもかけられている
真ん中の機械の上の鍵に触れると一発でアウトだが、部屋の中にある鍵を二つ見つけて残りはバールで開ければいい。部屋の中にはいくつものメモがある。

その一つは箱の関わりのある、というか箱を生み出した医者と思われる人物のものだ。
箱に関わった医師たちがおかしくなり、瓦解していったこと。結果的に病院は閉鎖されることになったが、当分人はここに訪れないだろうということ。彼は病院がなくなったとはいえまだ医師であることに変わりはなかったから、だれかを使いにやることも可能である………つまり依頼人の正体はこの医師なのである。
件の女医は息子を救うための研究をしていた。だが、彼女は治療をするために使う箱のことを知った。そして研究を辞めてしまった。当たり前である。けれど倫理観の欠如した医師はその研究を受け継いだ。そして箱が生まれたのだ。

そこまで気づかなかった主人公は依頼主の元に戻った。
医師の資格と莫大な報酬を主人公に与えたのち依頼主は言った。

「忘れろ」

だが主人公の幻覚は治るどころか悪化した。そして彼は諦めた。
みんな死んでしまえばいい、と。

その二:慈悲の心

この部屋にいる「彼」にできることはなにか。
「彼」は白い箱のため、多くの病を背負ったままここに縛り付けられている。ならば、主人公ができるのはたった一つだけ………。彼を眠りにつかせることだ。

病院を後にした主人公は依頼主に資料を突きつけて追求した。依頼主は何かを知っているようだったが、結局何も口にしなかった。主人公は依頼主の手元から資料を回収し、独自に調査を始めた。だが、数年経っても何もわからなかった。そのうち病院は封鎖されて解体され、手がかりは全てなくなった。
主人公は調査を切り上げた。
今度は自身が生きていく番だ。小さな病院を経営し、地元の人と触れ合いながら生活をする。結婚もして穏やかに過ごす日々は今まで味わったことのない完璧な人生だった。
時折主人公はあの白い顔を思い出す。
そして「彼」のための墓を作った。

その三:理想の結末

「彼」は誰かのために生きてきた。誰かの苦しみだけを受け続けていた。死ぬことも許されず、逃げることもかなわない。だが、主人公は医者として、そんな彼にできることがあった。そう、主人公は「彼」を助けてあげることができるのだ。
(なお手順を間違えると主人公は何年かかっても彼を治す、と言う。だがゲームオーバー扱い)

無事治療を終えた主人公は安堵し、そして疲れに襲われて眠ってしまう。
目を覚ますと椅子の上にいたはずの「彼」がいない。いくら治療をしたと言っても、「彼」の状態は決していいとは言えない。主人公は慌てて病院を飛び出して「彼」を探したが、結局見つけることはできなかった。

そして翌日。依頼人の男が死んだ。
四肢と頭部を硬いもので殴られ砕かれた。頭部が砕かれたのち四肢がちぎられていたため警察は恨みを持った人間の犯行と断定した。だが、主人公は現場に残された石のような破片を見て犯人に気づく。
そう、犯行は「彼」が行ったのだ。
犠牲者はどんどん増えていく。医師の名簿に沿って順番に。家族も親戚も友人もすべて。
主人公は「彼」が襲うであろう人物を絞り込み、ようやく一人の関係者に会うことができた。だが、扉を開けたその少女は主人公にこう言った。

「後ろの人、誰?」

その四:白い病

視線は主人公から「彼」のものになる。
事故に遭って植物状態になってしまった「彼」を、立方体の箱に入れて上からどろどろの液体を流し込んだ。その液体は「彼」の頭の上までしっかり流し込まれて固められた。
息苦しく、痛かったのに死ぬことはなかった。いくつもの病気を植え付けられても死ぬことができない。痛みしか残らない。心も壊れなかった。
「彼」は主人公を待っていた。「彼」は20年もの間ずっと正気だった。そして待ち続けた。

「彼」は主人公のことを知っている。仲の良かった女性が赤子とともに死んだこと、イカレた友人がいること。幻覚は「彼」のせいではなく、主人公がもともと持っていた疾患であること。
そして「彼」は主人公を導く。自分を解放するために。

最高の医者は彼を治療した。主人公はこれからも人を救い続けるだろう、と「彼」は思った。
それと同時に自分をこのような目に遭わせた者たちをすべて、関係するものもすべて殺すことを考えていた。だがそれを主人公に知られれば「彼」は止められるだろう。
やがて主人公が眠ると「彼」はようやく椅子から立ち上がった。